2013年02月11日
火香と釜香

建国記念の日の今日は三連休の最終日。
官公庁や大企業、学校等はお休みなので
当然、保育園に通う子供達もお休み。
私はお茶の仕上げをしながら子守中です(^。^;)
袋詰めする前に100度くらいの熱風を当てて
お茶の持つ独特の香ばしさを引き立てるのですが
業界ではこの作業を「火入れ」と言い
この香ばしい香りを「火香」と言います。
一方、釜炒り茶も香ばしい香りが特長のお茶ですが
これは製造の際に生の茶葉を高熱の釜で炒ることで
茶葉の酸化を止め、揉んでは炒ってを繰り返してつくるので
独特の「釜香」を有する釜炒り茶になります☆
言葉で表現するのは難しいけど
熱風を当てる「火香」と熱した釜で炒った「釜香」は全く違うものです。
しかし残念ながら現在流通している中で、ごく一部とは思いますが
蒸し製の玉緑茶にやや強く火入れしたものを
釜炒り茶として販売されている所があるようです。
本来の釜炒り茶は茶葉がやや白っぽく
お茶をいれた時の色がやや赤みがかった山吹色で
飲むと芳しい釜香が鼻に抜けスッキリとした後味が
何杯でも飲みたくなる烏龍茶に似たお茶です♪
普通の玉緑茶に強く火入れしたら「ほうじ茶」になります。
今回、たまたま私が口にしたものは
ほうじ茶には火香が弱いけど釜香はしない
茶葉が黄色っぽくなっているお茶で
明らかに『偽釜炒り茶』でした…。
釜炒り茶の生産量は嬉野でも数パーセント
全国的にはコンマの世界です。
こんなに稀少なお茶が一部のお茶屋さんのせいで
悪評にさらされるのは許せません!
お心当たりのお茶屋さん、改めてくださいね。
欲しけりゃ高く買えばいい。